英文法講座の主要テキスト紹介

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当塾の英文法講座は、塾長富田一彦が高校の非常勤講師として英語指導の仕事を始めて以来、常に「よりコンパクトで、例外が少なく、融通がきく」英文法の姿を追い続ける過程の中で生み出された英文法の捉え方を、約30時間という短時間の講義の中で、多くの皆様に共有していただくことを目的に行われております。

その英文法講座でこれまで中核となる情報の詰まったテキストが「英文法」と呼ばれる470ページほどの冊子でした。これにはpdf版と紙版があり、受講生の皆様にだけお渡しする仕組みになっておりました。ところが、ここ数年で一つの転機が訪れます。当塾にとって最も大きな戸惑いの原因となったのが、そのテキストがなぜがネット上で高額で販売されている、という事実でした。当然販売業者に抗議はしましたが、当塾の懸念はそれに留まりませんでした。テキストは当塾の受講生のどなたかあるいはその身内の方から流出したと思われるのです。迂闊に著作権侵害の件を騒ぎ立てることは、受講生の方に疑いをかけることにほかなりません。そういうことをして互いに不快な思いをすることは当塾の本意ではありませんでした。

そこで、これまで長年塾長富田一彦の書籍を出版してくださっている大和書房に相談したところ、一般の参考書として出版してくださるとのご返答をいただき、この度そのほぼ全容を書籍として出版することになりました。それが「思考する英文法」です。

https://www.daiwashobo.co.jp/book/b10107815.html

2025年4月以降開講の英文法講座では、「英文法」テキストの紙版を廃止し、上記「思考する英文法」をテキストとして指定いたします。pdf版はご提供します(その分のテキスト代はかかります)。

「思考する英文法」はその体裁をひと目見ていただければわかるように、単元別の辞書といったスタイルを取っております。これは、受講生並びに読者の皆様が予習・復習時に必要な単元の知識に素早く出会えるようにという配慮に基づく配列です。その意味で、このテキストは英文法講座受講中はもちろん、その後講読・作文などの授業に進まれた際に、すなわちご自身で英語を読み・書くという作業をする際に大いに役立つものです。

そして、このような本書のスタイルこそ、多くの皆さまが抱くであろう4つの疑問に対する答えになっていると考えております。

予想される質問その1:本書を読めば、英文法講座を受講する必要はないのか?

回答:たしかに、本書には英文法のほぼすべての分野が網羅されておりますが、それを読み解くのに必要な「全体像を捉えるためのストーリー」が明確に書かれておりません。それは本書の構成が「単元別・分野別」という配列になっているためです。もちろん、読者の皆様が独自にその内容を読み解き、首尾一貫したストーリーに組み立てていただくことも不可能ではありませんが、英文法講座という講座を通じてストーリーを理解していただくほうが、全体が羅列的ではなく有機的につながることは間違いありません。

予想される質問その2:英文法講座を受講しなければ、本書を読む意味はないのではないか。

回答:たしかに、英文法講座を受講していただくのが最も効果的であることはそのとおりですが、受講しなければ価値がないということはございません。本書の書名が「思考する英文法」であることからもわかるように、随所に読者の皆様に思考していただくきっかけが散りばめてあります。各単元を順に読んでいただいても、実際の英語学習時に辞書的に利用していただいても、そういうきっかけを掴んで他の項目との連携を図っていただければ、その背後にある首尾一貫したストーリーに出会うことは可能です。

ここからは例え話ですが、「思考する英文法」は巨大な宮殿のような仕様になっています。巨大な宮殿は、もちろん部屋ごとに統一的な記号番号が振られ、その部屋ごとに詳細な説明があります。宮殿内の地図(本では「目次」がそれに当たります)に従い、順番に順路を回ることで、それぞれの部屋の内容は把握できます。一方、巨大な宮殿には「ガイドツアー」がつきものです。ガイドツアーは宮殿内の主要な部屋を選んで限られた時間内に見て回るのですが、優れたガイドツアーであれば、ツアーを終えたときには宮殿の全体像が明確に見えるようになっており、その後一人で各部屋を鑑賞していくと、理解が一層深まるものです。「思考する英文法」と「英文法講座」の関係は、宮殿とガイドツアーの関係に似ています。宮殿を一人で周り尽くすもよし、ガイドの手助けを借りて全体像を把握し、その後必要に応じて必要な部屋を回るもよし、という建付けになっております。

予想される質問その3:「思考する英文法」を購入すれば、英文法講座受講に際してテキストの電子版は不要なのではないか。

回答:テキスト電子版は、今回書籍を出席するにあたって割愛した部分を含んでおります。割愛を行った理由は、「単元別整理」という「思考する英文法」の配列理念となじまない部分があったことです。そしてそこには英文法というストーリーを把握するための重要な鍵が含まれています。また、テキスト電子版は、小さなアップデートを繰り返しております。書籍では「再版」にならないと修正はままなりませんが、pdfであれば小変更はすぐにでも反映ができます。テキスト電子版の最新版は、英文法講座の受講生並びに受講修了者の皆様には、塾長富田一彦が当塾の仕事を続けている限り、西進塾ニュースというメールマガジン(受講生専用のものです)を通じて配布し続けていく予定です。そういう事情もあり、テキスト電子版は英文法講座を受講するすべての皆様にご購入いただくことになります。

予想される質問その4:学校や塾などでの指導に、「思考する英文法」は利用することができるか?

回答:これは当塾とは直接関係ないことではありますが、英語指導者の立場にある人々が、「思考する英文法」を利用することで、授業を組み立てやすくなることは間違いありません。そもそもこの文書の発端は、著者である富田一彦が勤務先の高校、予備校、私塾にて授業を円滑に進めることを目的として作成したものです。英語の授業、特に読解では、様々な単元を次々と取り上げていく必要があります。ただ、その読解の場面で必要な結論以外のことまで説明していたのでは、教材がなかなか進まない、という問題があるのも事実です。そこで、各単元について授業内では必要最低限の説明を加えた後、「あとはC-3を見て各自理解を深めておいて」と言うことで、進度を確保しながら多くの単元について学習してもらうことができます(もちろん、本当にそれぞれの項目を学習するかどうかは生徒さん任せではありますが)。富田自身も今でもそうしております。なお、今の時代著作権が厳しくなっておりますので、このように指導で利用される場合には、決してコピーを渡すようなことはなさらず、生徒諸君に各自書籍を用意してもらうようにご指導をお願いいたしします。出版社のご尽力により、情報量の割に低価格でご提供できていると思いますので、何卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます。

英文法講座のお問い合わせ・お申し込みは:seishin@tomita-english.com