英語といえば「英会話」という印象を持っておられる方が多いのではないかと思いますが、個人的には、挨拶程度を除けば、英語の中では会話が最も難易度が高いと思います。その理由は2つ。一つは情報が音声だけなので、目で見て考えてその内容を読み取る時間が取れないということ。もう一つは、短時間で返事をするために、しっかり英文を組み立てる時間が取れない、ということです。簡単にいえば、即断即決を求められるのが会話なのです。聞き、内容を読み取り、言いたいことを英文にし、それを発話する。これを短時間でこなすのが会話です。だから、そう簡単にできるようにならないのは当たり前なのです。
最終的にスムーズな会話を目指すためには、まず英文法というルールを正しく把握し、道具として自在に使えるところまで高め、それを使って文章を読み、文を組み立てて書く練習をすることが必要です。私は評論家ではないので、他の方のお考えを論評する立場にはありませんが、個人的には、最近の読む、書くを軽視する傾向は、単に「安直に英語ができるようになりたい」という消費者の「実現不可能な願望」に応えているふりをしているだけの不毛な道であると思っています。勿論、誰でも楽をして英語ができるようになりたい、と思っておられるでしょう。私も「なるべく楽をしたい」という気持ちには完全に同意します。ただ、結果の出ない「楽」は楽ではなく無意味です。
私が最も望んでいる生徒さんは、成人であれ未成年であれ、最大限の楽をするために、必要な苦労は惜しまないという方です。そのためには文法を理解し、それを駆使して、読む、書くという作業を経験することが是非とも必要です。しかもそれは、必要であるだけではなく、勉強する、ということの持つ真の喜びに触れることでもあります。勉強は、苦労があるけど楽しい、そう思いたいと願っておられる方が、私のもとにひとりでも多く集ってくださることを心より願っております。
興味を持たれた方は下記メールアドレスまでメールでご連絡ください。